
47:糖質制限ダイエットとは?
昨今人気のダイエットに糖質制限ダイエットがあります。低炭水化物ダイエットとかローカーボダイエット、アトキンスダイエットなどとも呼ばれていますが、根幹は同じで、全て「糖質を摂らない」ことで痩せるダイエット法です。
糖質とは甘いモノと、でんぷんのこと。でんぷんは芋や米、小麦粉などの炭水化物に含まれている糖です。要は甘いモノとでんぷんを食べないようにするダイエットなわけです。
糖質制限ダイエットでは糖質を摂らない代わりに、タンパク質と脂質は食べ放題ということになっています。米飯やパンや菓子などを食べない代わりに、肉や魚や大豆などを好きなだけたくさん食べることができます。これまで紹介してきたダイエットにどうしても付き纏う空腹感とは無縁のダイエット法です。
とはいえ糖質はさまざまな食品に含まれています。炭水化物からイメージしやすい米やパンだけでなく、なんと調味料にも含まれているのです。それゆえ糖質摂取を完全にゼロにすることは非現実的なので、極度に糖質摂取を抑える「スーパー糖質制限」で1日あたり60gまでは摂取OKとされています。
そうは言っても一般成人の平均的な糖質摂取量は1日あたり300g以上ありますので、これはかなり減らさねばなりません。ちなみに茶碗1杯ぶんの米飯の糖質量は55g。その厳しさが判るかと思います。

▲スーパー糖質制限だと1日で摂取できる糖質の量はこれだけです
48:糖質制限ダイエットは効果ある?
実際のところ、糖質制限ダイエットは効果があるのでしょうか。
結論から先に言えば「ある」と言えましょう。
次の項目に当てはまる人には向いているダイエット法かもしれません。
- 米やパン、麺類にさほど惹かれない
- 甘いモノにさほど惹かれない
- 空腹には耐えられない
- 社会的に恵まれている立場だ
- スポーツで生計を立てている
順を追って説明します。
1と2は判りやすいですね。糖質を多く含む食べものに対して最初からさほど執着していないので、糖質制限をしても「ラーメン食べたい、カレー食べたい、おだんご食べたい…」とストレスを抱えずに済むということです。
3の「空腹には耐えられない」も糖質制限ダイエットならば、理論上は食べたいだけ食べることができますので、空腹とも無縁です。
ちょっと判りにくい4の「社会的に恵まれている立場だ」には、二つの意味があります。
まずひとつめは金銭的に恵まれているということ。実は糖質制限ダイエットはそれなりにお金がかかります。なんだかんだで安価な炭水化物。それに代わって、タンパク質や脂質でエネルギーを補わねばならないわけです。となると肉や魚を食べる量を増やさねばいけなくなります。もちろん鶏ムネ肉のように安い食材もありますし、工夫次第で安価に抑えることもできますが、相対的に食費は上がる傾向にあるようです。

▲さすがに毎日焼肉というわけにも…
そしてもうひとつの意味は社会的に恵まれているということ。
自身の周囲が糖質制限ダイエットに理解があり、炭水化物などを摂らずに済むという意味です。
例えばあなたが昼食は外食で済ませる会社員なら、ラーメン屋でラーメンを食べることはできません。でも同僚に行こうと誘われたら断れますか…? 同僚ならともかく、相手が上司なら? まして得意先なら?
夜の接待や飲み会もそうです。得意先に日本酒を勧められて「日本酒は糖質なので飲めません」と言えるでしょうか。
言えるならば問題ありません。もしくは言う必要がない「社会的に恵まれた立場」ならこれも問題はありません。
最後の5「スポーツで生計を立てている」も、実は4と同じことです。あなたがスポーツ選手やスポーツインストラクターならば、周囲に居る人は糖質制限ダイエットに理解を示してくれる人のはずです。
以上の5項目のどれにも該当しない、もしくは該当するけれども弱いという場合、糖質制限ダイエットは敢えてオススメはしません。
49:糖質制限ダイエットに副作用はないの?
ダイエットの副作用と言えば、極端な食事制限などから拒食症などを引き起こすことが知られています。
また前述したこんにゃくめんダイエットでも、こんにゃくの過剰摂取は便秘や腸閉塞を招くおそれがあると指摘しましたよね。
では糖質制限ダイエットにはそのような弊害はないのでしょうか。
実際のところ「糖質制限ダイエットは健康を害する」「いや害さない」という医学的論争は延々と続いており、長期的臨床結果が出揃っていないため何とも言えないのが現実です。
ですので、もしかするとこういうおそれがある「かも」しれないというレベルではありますが、次のような懸念が報告されています。
糖質制限ダイエットでは、タンパク質を多量に摂取します。高タンパクは本来良いことなのですが、腎機能が低下している人の場合は悪影響が出る場合があります。
同様にタンパク質を分解する肝臓にも負担がかかり、肝機能が低下するおそれがあります。お酒をよく飲んでいる人で肝機能が弱いなら、糖質制限ダイエットには手を出さない方が良いでしょう。

50:覚えておきたいリスク
また身体が正常で健康な状態であっても、糖質制限により糖質不足に陥ることから、甲状腺機能に変調をきたし、慢性疲労、うつ、貧血、むくみ、便秘、毛が抜けるなどの症状が出ることも指摘されています。さらに腸内環境にも悪影響があるとの説もあります。
次いで脂質(飽和脂肪酸)の過剰摂取は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やし、高血圧、動脈硬化、心筋梗塞の遠因になるおそれも指摘されています。
そして糖質制限ダイエットでは糖質が含まれる調味料を避ける傾向が強いため、どうしても糖質ゼロの塩で味付けしてしまいがち。まして米飯やパンをも避けるので、そのぶん味付けされたおかずを多く食べることになってしまいます。塩分過多は腎臓に影響を与え、高血圧を招きます。

そして特に美容に気遣う女性が気にするであろう、口臭や体臭の問題があります。「ケトン臭」や「ダイエット臭」と呼ばれる独特の臭いがするのです。
上記の副作用は全ての人に出るものではありませんし、また未だ論争中のものもありますので、必ずこうだと断定はできませんが、リスクとして知っておくに越したことはないでしょう。